ご当地イチオシの農産物と出会おう!With JAタウン

手塩にかけて育てたからこそ、たくさんの人に知って、味わって欲しい……。ご当地ならではの希少な農産物を、美味しいレシピや生産者の想いと共にお届けします。

今月のイチオシ農産物 島バナナ(鹿児島県) 食べたらバナナの常識がくつがえる!?

もっちり食感と酸味が特徴食べたら違いがわかる、島自慢の味わい!

日本で消費されているバナナのほとんどは輸入品ですが、国内でもバナナが栽培されていることをご存じでしょうか。鹿児島県の徳之島では、いたるところで自生しているバナナを見ることができます。輸入バナナと同じ品種で大ぶりなグロスミッシェル種や、手のひらに収まるサイズ感の小笠原種など、4種ほどのバナナを総称して“島バナナ”と呼んでいます。島では多くの家の庭先にも生えていて、当たり前のように家庭で食べられているそう。一般的に売られているバナナに比べると酸味があり、さわやかな味わいが特徴で、もっちりとした食感がやみつきになるとか。今回はひと房の総重量が12〜13kgにもなるという、グロスミッシェル種を収穫する様子を見せてもらいました。

ご当地イチオシレシピ

目からうろこのバナナ料理

島バナナの肉巻き

材料(1人分)
  • 島バナナ
    2本(200g)
  • 豚ロース
    (しゃぶしゃぶ用)
    8枚
  • タイム、塩、コショウ、カレー粉、オリーブオイル
    適量
作り方
  1. 1 豚ロースに塩、コショウ、カレー粉をふり、タイムの葉を散らす。
  2. 2 バナナの皮をむき、1の肉を巻き付ける。
  3. 3 フライパンにオリーブオイルを熱し、2を入れ、中火で焼き色が付くまで返しながら焼き、一口サイズに切って器に盛る。

レンチンだけでバナナの甘みがグ~ンとアップ!

とろ~り島バナナのアイス添えwith 島バナナシェイク

●とろ~り島バナナのアイス添え
材料(2人分)
  • 島バナナ
    1本(100g)
  • チョコレートアイス
    (市販のもの)
    適量
  • ミックスナッツ
    (粗く刻んだもの)
    適量
作り方
  1. 1 バナナの皮のめに沿って切り込みを入れ、600wの電子レンジで2分加熱する。
  2. 2 器に盛り、皮をむき、アイスを添えて、ナッツをふる。
●島バナナシェイク
材料(1杯分)
  • 島バナナ
    1本(100g)
  • 牛乳
    150g
  • 板チョコ
    (市販のもの)
    適量
作り方
  1. 1 バナナと牛乳をミキサーに入れ、なめらかになるまで 30 秒ほど回す。
  2. 2 板チョコをピーラーで薄く削り、氷に入ったグラスに1を注いでから、チョコをかける。

アイス感覚で食べてもよし!持続的にエネルギー補給できる糖類も◎

島バナナの食べごろは、緑の皮が黄色く変化したころ。シュガースポットと呼ばれる茶色の斑点が皮に現れると一層甘さが増します。ひと房が同じタイミングで熟すので、一度に食べ切れない場合には皮をむいて冷凍しておくと、アイス感覚で食べることもできます。
バナナは多様な糖類を含んでおり、これが徐々にエネルギーに変化します。持続してエネルギー補給ができるため、朝食として食べるのもお勧めです。また、バナナにはカリウムが豊富に含まれています。カリウムには筋肉の収縮や神経の伝達をスムーズにしたり、ナトリウムを身体の外に出しやすくしたりする作用があるため、スポーツをする人はもちろん、塩分の摂り過ぎが気になる人にもピッタリです。

生産者の声

ガンママッカ!(すごくおいしい!)ニキャゲテタボレ(食べてみて) JAあまみ 徳之島事業本部 統括理事 平山 正也さん

「島バナナは徳之島ではよく食べられているのに、なぜ商品化されないのだろう」。そんな疑問を抱いた平山さんは、定年退職を迎えた5年前から島バナナの生産と研究を本格的にスタート。徳之島の島バナナは自然栽培のため、生産量や味にばらつきがあり、流通は難しいと考えられていたそうです。そんな島バナナを島の特産品にするべく平山さんは立ち上がりました。「燃料を使うハウス栽培にすれば生産はコントロールしやすいが、コストがかかって高級バナナになってしまう。手頃な価格で多くの人に味わってほしい」という思いから、露地栽培にこだわり、花が咲いた日などを細かく記し、ベストな収穫タイミングを表計算で導き出しているそうです。また、バナナの大敵である台風対策のための支柱の立て方も研究し、島バナナ生産を次代につなぐための土台を固めています。「輸入バナナは食べられないという人がいるほど、島バナナはおいしいですよ!」と語る平山さん。「手塩にかけた国産バナナをぜひ食べてみてください!」

ご当地リポート 鹿児島県徳之島

徳之島最大のイベントといえば、400年以上の歴史をもつ闘牛です。春、GW、お盆、年末年始の年4回開催される島を代表する風物詩。人気の牛が戦う番組(番付)には3000人もの観客が集まり、熱気に包まれるのだそう。直径約20mのリングの中で1トン級の牛同士がぶつかり合う姿は圧巻です!
また、徳之島ではホエールウォッチングも人気。ロシアの海まで回遊しているザトウクジラが、12月~3月にかけて徳之島近海で出産や子育てをします。運がよければ親子クジラも見ることができるそうですよ!

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