



清流の国と呼ばれる岐阜県の北部に位置する飛騨地域。ここで生産される生きくらげは、大きくて厚みがあり、一般的な乾燥きくらげとの違いは一目瞭然。水分をたっぷり含んだプリプリの食感はやみつきになること間違いなしです。
現在、国内で流通しているきくらげの約9割が輸入品なので、国産の生きくらげはとても希少です。そんな生きくらげの生産は、温度と二酸化炭素濃度の管理が肝なのだとか。きのこの生育に適した20度から25度で通年管理されていますが、最低気温がマイナス15度にもなる飛騨では、冬場の温度管理にひと苦労するそう。酸素を取り入れるため換気を適度に行いつつ、温度が下がらないように薪ストーブでハウスを温めなくてはなりません。そうして手塩にかけられ大きく育った生きくらげは、ひとつひとつ手作業で収穫され、食卓に届けられます。




生きくらげ特有のプリプリ食感は、豊富な食物繊維によるもの。特に不溶性食物繊維を多く含むことから、便秘の改善など、腸内環境を良好にする働きが期待できます。
また、100gあたり14kcal と低カロリーでおなかも膨らむため、ダイエット中の方などにもぴったりです。
さらに、カルシウムやビタミンDも含まれていることにも注目。ビタミンDにはカルシウムの吸収率を高める作用があり、これらを同時に摂ることができるので、健康な骨作りにも一役買ってくれそうです。







「30秒くらい茹でて、わさび醤油で食べます。冬は、おでんに入れて食べてもおいしいんですよ」と意外な食べ方を教えてくれたのは、飛騨での生きくらげ生産の先駆者となった井下さん。菌床の管理に保温性の高いコンテナを取り入れるなどの工夫をこらし、生産をはじめた4年前には1500ブロックほどだった菌床が、今では2500ブロックにまで増えたそうです。「たくさんの方に安心して食べていただけるように、今年の春にはぎふ清流GAP※の認証も取得したんですよ。国産の生きくらげはまだまだ少ないですが、いずれは家庭の冷蔵庫に常に国産きくらげが入っている状態になることを目指し、組合のみんなと協力しながら通年での安定出荷に励んでいます。栄養がたっぷりで、どんな料理にも合う国産の生きくらげをぜひ一度食べてみてください」
※食品の安全性や環境保全に取り組む農業の生産者を認証する県の評価制度



高山市内には江戸時代に建てられ、1929年に国指定史跡になった高山陣屋があります。幕末には全国に60ヶ所以上あったとされる代官・郡代所の中でも、当時の主要建造物が現存しているのは、この高山陣屋だけなのだとか。その高山陣屋とあわせて立ち寄りたいのが、「古い町並み」という愛称で人気の観光スポット・さんまち通りです。江戸の風情を残した造り酒屋や、古民家を改装したおしゃれなショップが立ち並び、当時の暮らしに思いをはせながら、城下町探索を楽しむことができます。
また、飛騨の大自然を満喫するなら、飛騨市にある神岡鉄道の廃線を活用したレジャー「レールマウンテンバイク Gattan Go!!」や、日本一の標高(900m)に位置する鍾乳洞「飛騨大鍾乳洞」もおすすめのスポットです。ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。


