ご当地イチオシの農産物と出会おう!with JAタウン

手塩にかけて育てたからこそ、たくさんの人に知って、味わって欲しい……。ご当地ならではの希少な農産物を、美味しいレシピや生産者の想いと共にお届けします。

今月のイチオシ農産物 青パパイヤ(埼玉県) 大きな実に栄養がぎっしり!スーパーフードとしても注目が高まる

JAと青年部がタッグ!研究を重ねて育てる希望の星

パパイヤというと「南国の果物」というイメージをお持ちの方が多いかもしれませんが、今回ご紹介するのは、熟す前の青い実を野菜として食する「青パパイヤ」です。エスニック料理のサラダによく用いられているのでご存じの方もいるかもしれませんが、近年では国産の青パパイヤの流通も増えてきています。
JA南彩の岩槻地区は、元来梨の生産が盛んな地域でしたが、生産者の高齢化などが理由で、手間のかかる果樹生産をやめる農家が増えてきたそうです。そこで、その休耕地を活用し、病害虫に強く、生産の手間がかからない青パパイヤの栽培ができないかと、7年ほど前に試行を始めました。なかなか安定出荷をするまで軌道に乗せられずにいたところ、岩槻地区の青年部が「地域の農業を盛り上げよう」と立ち上がり、今では一丸となって青パパイヤの生産と研究に取り組んでいます。

ご当地イチオシレシピ

酵素の力で豚肉が驚きのやわらかさに!

青パパイヤと豚のカレー煮

材料(2人分)
  • 青パパイヤ
    (皮をむき、種をとったもの)
    1/2個(200g)
  • 豚肩ローススライス
    200g
  • ショウガ
    (みじん切りにしたもの)
    大さじ1/2
  • カレー粉
    小さじ1
  • 塩、コショウ
    適量
  • サラダ油
    大さじ1
■A
  • オイスターソース
    大さじ1/2
    200cc
作り方
  1. 1 青パパイヤは1.5cm厚さの食べやすい大きさに切り、ボウルに入れ、15分ほど水にさらす。豚肉は一口大に切っておく。
  2. 2 鍋にサラダ油を入れて、中火でショウガを炒める。香りが立ってきたら豚肉を入れ、肉の色が変わるまで炒め、カレー粉と塩、コショウをふる。
  3. 3 2に青パパイヤとAを入れ、ふたをして中火で15分煮て、器に盛る。

しょうゆで簡単エスニック風

青パパイヤサラダ

材料(2人分)
  • 青パパイヤ
    (皮をむき、種をとったもの)
    1/2個(200g)
  • ニンジン
    50g
  • サクラエビ
    4g
  • ごま油
    大さじ1
  • ピーナッツ
    (粗く刻んだもの)
    4g
■A
  • 薄口しょうゆ
    大さじ1と1/2
    砂糖
    大さじ1と1/2
    レモン汁
    大さじ1と1/2
作り方
  1. 1 青パパイヤは千切り用スライサーで千切りにし、ボウルに入れて10分ほど水にさらす。ニンジンは千切り用スライサーで千切りにしておく。
  2. 2 青パパイヤの水気をきり、ニンジンとAを入れて混ぜる。
  3. 3 フライパンにごま油を入れ、中火でサクラエビを炒め、香りが立ってきたら、2に入れてよく混ぜる。
  4. 4 3を器に盛り、ピーナッツをふる。

青パパイヤ独自の消化酵素や豊富なポリフェノールに注目!

青パパイヤの注目ポイントは、パパイヤだけに含まれているパパイン酵素です。青パパイヤの表面に傷がつくと、パパイン酵素を含んだ白い液体があふれるように流れ出てきます。パパイン酵素は、体内で食べ物の消化を助ける働きが期待できます。さらに青パパイヤには、抗酸化作用で知られるポリフェノールも含まれているのだとか。ここ最近では、スーパーフードとしても注目を浴びている青パパイヤ。美容と健康のために毎日継続して食べると、少しずつその効果が実感できるかもしれません。

生産者の声

毎日快腸!お肉との相性も抜群! 南彩農業協同組合 青年部 岩槻地区 金子 利光さん

梨の生産者だったお父様の跡を継いで、30歳で就農したという金子さん。「父が亡くなってから就農したので、農業のことが何もわからない中、JAや青年部の仲間、周りの生産者さんにいろいろと教えてもらうなど、本当に助けてもらいました。“自助・共助・公助”という言葉がありますが、農業を通じて共助の大切さが身に染みました。それで今度は『恩返しをしたい』という気持ちから、青年部の活動にも注力するようになりました。また、JAの営農支援課にTAC(とことん、会って、コミュニケーション=地域農業の担い手に出向く担当者のこと)ができてから、より組合員ファーストで動いてくれるようになり、JAとの連携も強固なものになったんです。青パパイヤの研究も、TAC担当の山口くんと二人三脚で積極的に取り組んでいます。JAが『生産者のためならなんでもやる!』という気持ちで動いてくれるから、僕らも『地域の農業のために尽力しよう!』という気持ちになるんですよ」と話してくれました。その努力のかいもあり、初年度はJA南彩管内での生産量が200本程度だったパパイヤの木が、今では1600本ほどに増え、収穫量も大幅に増加したそうです。「青パパイヤを毎日食べるようになって、腸内環境がよくなったと実感しています。シャキシャキとした食感はどんな料理にも合うので、一度手に取って食べてみてもらいたいです。裏ワザとしては、ピーラーで薄くむいたパパイヤの皮をブロック肉や鶏肉と一緒に一晩つけておくと、酵素の力で驚くほど肉が柔らかくなるんです!こちらもぜひ一度試してみてください」。

ご当地リポート 埼玉県さいたま市岩槻地区

岩槻といえば、人形のまち。その歴史は江戸時代にさかのぼり、古くから人形作りが盛んな地域として知られています。2020年には人形作りをテーマとした日本初の公立博物館「さいたま市岩槻人形博物館」も設立されました。人形製作の道具や材料などの展示に加え、人形作りの工程を映像で知ることができ、貴重な日本人形コレクションの展示を見学できます。ワークショップも定期的に開催されているので、自分だけの人形と思い出を作ってみるのもいいですね!

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